<特徴>
卵巣が腫れて大きくなったものです。
その種類も様々で、大きくわけ『嚢胞性』(=その
多くが良性)と『充実性』(=その多くが悪性)の
2種類あります。
卵巣腫瘍は、「無症状腫瘍」ともいわれ、症状が
出にくいことが特徴です。そのためにも、定期健診
による 早期発見が大切です。
・嚢胞性腫瘍
触ると柔らかく、中には水様性のものが入っている
・充実性腫瘍
触ると固く、中には固形組織物が入っている
<症状>
小さいうちはほとんど症状はありませんが、大きく
なると腹部膨満感(お腹がが張る)、下腹痛、頻
尿、 不正出血、月経異常などいろいろな症状が出て
くることがあります。
また、茎捻転(卵巣の根元がねじれてしまう)が
起こ ると激痛が起こり、緊急手術が必要な場合が
あります。
<診断>
・超音波検査
・卵巣腫瘍マーカー
・MRIなどの画像診断
これらを総合的に判断します。最終的には摘出した
腫瘍の病理 検査で判断します。
<治療>
良性腫瘍は、当院で腹腔鏡手術もしくは膣式手術を
行います
悪性腫瘍の疑いがあれば高次病院へ紹介します。
a:腫瘍摘出手術:A+B
b:腫瘍核出手術:Aのみ
c:付属器摘出術:A+B+C
d:子宮及び付属器摘出術:A+B+C+D
卵巣腫瘍は、初期では自分でなかなかわかりにくい病気
です。
年に1回子宮がん検診と一緒に超音波による卵巣腫瘍検診
を行うことをお勧めします。
伊集院産婦人科 今村 昭一